クラウドPBXおすすめ6選|料金・機能の比較と法人向けの選び方
2026年10月02日
オフィスの代表電話を外出先や在宅勤務先でも受けたい、複数拠点の内線をまとめたい。そう考える企業にとって、クラウドPBXは有力な選択肢です。ただし同じクラウド型でも、既存番号の引き継ぎ、同時通話数、録音や自動音声応答の扱い、必要な回線契約は異なります。
本記事では法人向けの6サービスを公式情報に基づいて比較し、電話番号、機能、料金、導入時の注意点を整理します。何を同じ条件で見積もればよいかを知り、自社の電話運用に合う候補を絞れます。
クラウドPBXとは?仕組みと導入前に知るべきこと
クラウドPBXは、オフィスの主装置が担っていた内線、転送、代表番号への着信制御などをクラウド上で提供する仕組みです。対応するスマートフォンやPCを業務用電話として使え、外出先でも会社番号で発着信できる構成を取れます。拠点間の内線化やレイアウト変更時の設定変更にも向いています。
ただしクラウド上の交換機だけで外線電話が完結するとは限りません。別途光回線や電話回線、番号契約、ゲートウェイが必要なサービスもあります。現在の番号を使えるかは番号の種類と契約事業者、移行方式で変わるため、現行の電話環境を示して提供事業者に確認することが重要です。
法人向けクラウドPBXおすすめ6選
少人数向けから複数拠点・多人数向けまで、提供条件の異なる6サービスを紹介します。表の料金は代表的な基本プランの目安で、回線・通話・端末・オプション費用は含まない場合があります。
| サービス名 | 向いている用途 | 料金の目安 |
|---|---|---|
| MOT/TEL | 20内線までの定額利用 | 月額5,980円〜(税抜) |
| トビラフォン Cloud | 少人数の電話管理・録音 | 月額3,000円〜(税抜) |
| ナイセンクラウド | 1〜5内線からの段階導入 | 月額2,000円〜(税抜、回線別) |
| ひかりクラウドPBX | NTT東日本回線・複数拠点 | 10ID月額11,000円(税込、回線別) |
| BIZTEL ビジネスフォン | 着信量に応じた構成 | ライト月額21,000円(税抜) |
| INNOVERA | 電話業務と外部システム連携 | 要見積もり |
MOT/TEL
出典:MOT/TEL公式サイト
| サービス名 | MOT/TEL |
| 運営会社 | 株式会社バルテック |
| 本社所在地 | 東京都新宿区 |
| 設立 | 1993年3月 |
| 料金 | スタンダード:初期29,800円〜、月額5,980円〜(税抜、回線・工事等は別) |
MOT/TELは、スマートフォン、PC、卓上電話機を使って会社番号の発着信や内線通話を行うクラウドPBXです。スタンダードは20内線までを月額定額で利用でき、50内線、100内線以上のプランも用意されています。端末の組み合わせが変わる企業も、プランに含まれる内線数を基準に比較できます。
通話録音や受付システムなどは構成によって追加費用が発生します。既存番号の継続利用にも対応しますが、回線、アダプタ、工事の条件で総額が変わります。利用する番号と端末数を伝え、初期費用と月額費用を分けて見積もると判断しやすくなります。
筆者・監修者のおすすめポイント
20内線までをまとめて使う企業なら、スマートフォンとPCの利用者を振り分けやすいサービスです。通話録音や既存番号の継続を求める場合は、追加費用も比較すると適合性が分かります。
トビラフォン Cloud
| サービス名 | トビラフォン Cloud |
| 運営会社 | トビラシステムズ株式会社 |
| 本社所在地 | 愛知県名古屋市 |
| 設立 | 2006年12月 |
| 料金 | 基本セット:初期30,000円、月額3,000円+通話料(税抜) |
トビラフォン Cloudは、スマートフォンやPCなどを業務用電話として使えるフルクラウド型サービスです。基本セットには050番号1つ、2内線、2チャネルが含まれます。自動通話録音、IVR、留守番電話、スケジュール設定、迷惑電話フィルタなどを標準機能として案内しています。
通話内容の文字起こしやAI要約、履歴管理も用意されており、電話後の情報共有まで考えたい企業に向きます。既存の固定電話番号を利用する場合は番号の種類と移行方式を確認してください。少人数で始める際も、内線と同時通話の追加料金を含めた見積もりが必要です。
筆者・監修者のおすすめポイント
電話の受発信に加え、録音や迷惑電話対策、履歴確認をまとめて整えたい少人数の企業に適しています。2内線・2チャネルの基本セットで足りるかを先に確認すると追加費用を見落としにくくなります。
ナイセンクラウド
| サービス名 | ナイセンクラウド |
| 運営会社 | アイティオール株式会社 |
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| 設立 | 2007年4月 |
| 料金 | 1人用ライト:初期10,000円、月額2,000円(税抜、電話回線費用は別) |
ナイセンクラウドは、スマートフォン、PC、IP電話機を内線として利用できるクラウドPBXです。公式料金表では1内線のライト、2内線のペア、5内線からのプロという段階的な構成が示されています。小規模で始め、利用者や端末が増えた段階で拡張を検討しやすい設計です。
留守番電話、着信ルール、IVR、自動録音など電話運用の機能も提供しています。ただしサービス利用料と電話回線事業者の費用は別請求となる構成です。表示された月額だけで比べず、利用する番号、チャネル、回線契約を含めて確認する必要があります。
筆者・監修者のおすすめポイント
1〜2人で代表電話をスマートフォンやPCでも受けたい企業には、少ない内線数から始められる点が比較理由になります。複数端末を使う場合は端末ごとの内線数と別契約の回線費用を確認してください。
ひかりクラウドPBX
| サービス名 | ひかりクラウドPBX |
| 運営会社 | 東日本電信電話株式会社 |
| 本社所在地 | 東京都新宿区 |
| 設立 | 1999年7月 |
| 料金 | 10IDパック月額11,000円(税込、フレッツ光・外線契約等は別) |
NTT東日本のひかりクラウドPBXは、スマートフォンを内線化し、外出先からオフィス番号で発着信できるサービスです。複数拠点のPBX機能をクラウドへ集約し、拠点間の内線通話に利用できます。10ID、20ID、30IDのパックと追加IDが案内されています。
導入には対象となるフレッツ光契約が必要で、外線を使う場合はひかり電話オフィスAなどの契約が別途必要です。閉域接続を含む構成も選べますが、条件や料金は異なります。現在のNTT東日本回線との関係を整理して検討するとよいでしょう。
筆者・監修者のおすすめポイント
NTT東日本の回線を利用し、複数拠点や在宅勤務の電話環境を一体で考えたい企業に向きます。ID利用料だけでなく光回線・外線・端末・工事を含めた総額を確認することが選定の要点です。
BIZTEL ビジネスフォン
| サービス名 | BIZTEL ビジネスフォン |
| 運営会社 | 株式会社リンク(ブライシス株式会社との共同事業) |
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| 設立 | 1987年11月 |
| 料金 | ライト:初期50,000円、月額21,000円(税抜) |
BIZTEL ビジネスフォンは、インターネット経由でPBX機能を利用するクラウド型IPビジネスフォンサービスです。公式料金表ではライトから大規模構成まで、内線番号数と同時通話数の異なるプランを用意しています。ライトでも内線番号数と同時通話数が明示されており、利用量に応じた構成を選べます。
同時に何件の電話を扱うかが明確な企業は、利用人数だけでなくピーク時の通話量を基準にプランを比較できます。現在の電話番号や回線の継続利用にも対応しますが、条件は構成によります。オプション機能や外線番号を追加する場合の費用も含めて確認してください。
筆者・監修者のおすすめポイント
受電が集中する時間帯の同時通話数を基準に選びたい企業に適しています。内線ID数だけで契約せず、ピーク時の外線着信と転送の量を示してプランを比較することが重要です。
INNOVERA
| サービス名 | INNOVERA |
| 運営会社 | 株式会社プロディライト |
| 本社所在地 | 大阪府大阪市 |
| 設立 | 2008年6月 |
| 料金 | 要見積もり |
INNOVERAは、スマートフォン、PC、IP電話機で会社の電話を受発信できるクラウドPBXです。通話履歴や電話帳などの管理に加え、APIオプションを通じた外部システムとの連携を案内しています。Sansanとの連携では、顧客情報を着信画面や履歴に表示する機能が紹介されています。
固定料金は公開されておらず、アカウント数、内線数、オプションなどの要件に応じた見積もりです。電話を外で受けるだけでなく、顧客情報と通話記録を業務フローにつなげたい場合に比較候補となります。連携先、表示する情報、権限、録音・分析機能を具体的に伝える必要があります。
筆者・監修者のおすすめポイント
電話業務を顧客管理や営業活動と結び付けたい企業には、API連携を含めて検討する価値があります。利用人数だけでなく連携対象と必要なデータを明確にしたうえで見積もると導入後の運用を判断しやすくなります。
クラウドPBXの選び方
比較の出発点は、現在の電話番号と回線、利用端末、ピーク時の通話量です。同じ10人での利用でも、一斉に外線を使う部署と内線中心の部署では必要な構成が異なります。以下の条件を先にそろえると、各社の見積もりを同じ土台で比べられます。
現在の電話番号と回線を引き継げるか
代表番号を変えずに移行したい場合は、番号の種類、市外局番、契約事業者、現在の回線方式を確認します。「番号継続に対応」と案内していても、すべての番号を同じ方法で移せるわけではありません。FAXや警備装置などが既存回線に接続されている場合は、その利用可否も別に確認が必要です。
移行時は新旧環境が切り替わる時間、着信が途切れた際の転送先、発信者番号の表示も確認しておくと、取引先からの電話を取り逃すリスクを抑えられます。番号変更が許容できない企業ほど、見積もり前に現行契約の資料を用意することが重要です。
利用人数より同時通話数を先に見積もる
内線IDやユーザー数は使える端末・利用者の数を表す一方、チャネルや同時通話数は同時に処理できる通話の数です。10人の部署でも問い合わせが一斉に集中するなら3チャネルでは足りない可能性があります。反対に利用者が多くても通話頻度が低ければ、大きなチャネル数は不要かもしれません。
過去の着信履歴から最も混み合う時間帯の通話件数、転送件数、発信件数を把握し、保留や内線取次ぎの扱いを事業者に確認します。チャネル不足は話中や取りこぼしにつながるため、増設の単位と費用も見ておく必要があります。
録音・IVR・外部連携の標準範囲を確認する
通話録音、IVR、自動文字起こし、CRM連携は、名称が同じでも標準機能か有料オプションかが異なります。録音では対象となる外線・内線の範囲、保存期間、閲覧権限、ダウンロード方法を確認します。IVRでは分岐数や営業時間外の案内を、自社の問い合わせ導線に合わせて試すことが大切です。
営業部門で顧客情報を利用するなら、既存CRMと連携できるかだけでなく、着信時に何が表示され、通話後にどの情報が残るかまで確認します。機能一覧だけで判断すると、運用開始後に追加費用や手作業が生じることがあります。
クラウドPBXの費用は何で決まる?
月額基本料だけでは比べられません。初期設定、回線・番号、内線ID、同時通話チャネル、端末、通話料、オプションを合わせ、同じ利用条件で総額を見積もる必要があります。料金表の税区分と最低契約期間も併せて確認してください。
初期費用と月額費用を分けて比較する
初期費用には開通設定、番号移行、ゲートウェイやIP電話機の購入・設置、工事が含まれる場合があります。月額費用にはPBX利用料のほか、光回線、電話番号、追加ID、チャネル、機器レンタル料が重なることがあります。例えばひかりクラウドPBXのID利用料には、別途フレッツ光と外線契約が必要です。
見積もりは現行番号を維持する案と新規番号を取得する案、既存電話機を残す案とスマートフォン中心にする案を分けると比較しやすくなります。初年度だけでなく継続利用する期間の総額で見ると、初期費用と月額費用の偏りが分かります。
通話料と追加費用を含めた総額を試算する
外線発信が多い企業では、固定電話宛てと携帯電話宛ての通話料の違いが総費用に影響します。電話の利用履歴から月間の発信時間と宛先の内訳を出し、各社の通話料に当てはめると実態に近い試算ができます。代表番号を複数使う場合は番号追加料も必要です。
録音容量の追加、長期保存、IVR、外部連携、サポートがオプションなら、必須機能だけの見積もりと将来の拡張を含む見積もりを分けます。基本プランが安くても、必要な機能を追加した後に逆転する可能性があります。
導入前に確認したい注意点
クラウドPBXは場所に縛られない運用をしやすくしますが、通話品質や障害時の連絡手段まで自動的に解決するわけではありません。契約前に実際の端末とネットワークで試し、電話が使えない場合の代替手段を決めておくことが大切です。
通話品質を実際の利用環境で試す
音声品質はサービスだけでなく、オフィスのWi-Fi、在宅勤務先の回線、スマートフォンの機種、ヘッドセット、同時に使う通信量にも左右されます。会議室、執務室、外出先など主な利用場所で発着信し、音切れ、着信通知の遅れ、保留・転送操作を確認します。
無料デモやトライアルがある場合は電話を使う担当者にも試してもらうと、管理者だけでは気づきにくい操作上の問題を見つけられます。受電件数の多い部署は繁忙時間帯に近い条件で試験し、必要ならネットワーク改善も見積もりに含めるべきです。
停電・障害時の着信先と緊急通報を確認する
クラウド側、回線、オフィスの電源、利用端末のいずれかに障害が起きると、通常の着信経路が使えなくなる場合があります。障害時に携帯電話へ転送できるか、設定変更を誰が行うか、取引先へ知らせる代替番号は何かを決めておきます。支店や在宅勤務先への着信分散も実際の構成で確認が必要です。
緊急通報の扱いもサービスと外線の契約によって異なります。例えばNTT東日本のひかりクラウドPBX関連構成には、緊急通報が利用できない条件が明記されています。業務用アプリが使えない場合に備え、携帯電話の通常回線など別の発信手段を共有しておくことが重要です。
クラウドPBX選びでお悩みならプロベルへご相談ください
料金の安さだけでなく、現在の番号をどう扱うか、何人が同時に電話を使うか、スマートフォン・PC・電話機のどれを残すかで適したサービスが変わります。少人数で録音やIVRまで使いたい企業と、複数拠点の内線をまとめたい企業では、比較すべきプランも異なります。
依頼前には現在の電話番号と回線契約、利用者・端末数、ピーク時の同時通話数、必要な録音・IVR・連携機能、初期費用と月額費用の予算を整理しておくことが重要です。各社へ同じ条件を伝え、番号移行の可否、追加費用、障害時の運用、サポート範囲を比較すると導入後の思い違いを減らせます。
クラウドPBX選びでお悩みの際は、プロベルへご相談ください。専任のコンサルタントが、番号・回線や同時通話数などの条件が固まりきっていない段階でも状況や課題をヒアリングし、適した発注先をご提案します。発注先の相談は無料で、必ず発注する必要はなく、情報収集だけでも利用できるため、複数社へ見積もりを依頼する前の要件整理にも活用できます。