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正社員採用で「応募が来る」求人票の書き方―採用のプロが教える、検索しても出てこない実践ノウハウ ―

本記事では、正社員採用に特化し、 - 求人原稿の基本設計 - 応募が来るキャッチコピーの考え方 - 条件が良い場合/悪い場合それぞれの勝ち筋 - 人材紹介会社の紹介数を増やす求人票リライトまで、採用の...

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正社員採用で「応募が来る」求人票の書き方―採用のプロが教える、検索しても出てこない実践ノウハウ ―

2026年01月11日

「求人を出しても応募が来ない」「人材紹介に頼りきりで採用費が高止まりしている」「求人媒体を変えても成果が出ない」

こうした悩みを抱える企業は非常に多いですが、原因は意外とシンプルです。

求人原稿が“情報”になっていて、“意思決定材料”になっていない

多くの求人原稿は、業務内容 - 条件 - 勤務地 - 福利厚生といった「事実」を並べています。しかし求職者が見ているのは、

「この会社で働くことで、自分の人生はどう変わるのか?」

という一点です。

本記事では、正社員採用に特化し、 - 求人原稿の基本設計 - 応募が来るキャッチコピーの考え方 - 条件が良い場合/悪い場合それぞれの勝ち筋 - 人材紹介会社の紹介数を増やす求人票リライトまで、採用の現場で実際に成果が出ている考え方・書き方を余すことなく解説します。

文字数は多いですが、流し読みではなく「設計書」として使っていただける内容です。


応募が来る求人票の書き方【基本編】

基本編①|ターゲットを明確にする(=誰に“読ませないか”を決める)

まず最初にやるべきことは、「誰に応募してほしいか」を決めることではありません。

誰に応募してほしくないかを決めることです。

よくあるNG例

  • 20代〜40代活躍中
  • 未経験歓迎
  • 経験者優遇
  • 人柄重視

一見すると間口が広く、応募が集まりそうですが、実際は逆です。

なぜなら、

- 20代は「自分向けか分からない」 - 40代は「年齢的に厳しいかも」と感じる

というように、誰にも強く刺さらないからです。

ターゲットとは「今、どこにいて、何に不満を持っている人か」

ターゲット設定で見るべきは、 - 年齢・性別 - 経験年数ではありません。

見るべきは以下です。

  • 今どんな会社・職場にいるのか
  • 何にストレスを感じているのか
  • 転職で“絶対に外したくない条件”は何か

例:営業職の場合

×「法人営業経験者」

○「 - 毎月の数字に追われ、提案の質より件数を求められている - 商材に自信が持てず、売っていてしんどい - 将来のキャリアが見えず不安 」

ここまで具体化して初めて、求人原稿は“刺さる言葉”を持てます。


基本編②|ペルソナを設定する(1人に向けて書く)

そもそも「ペルソナ」とは何か?

採用やマーケティングの文脈でよく使われる「ペルソナ」という言葉ですが、 正しく理解されないまま、形だけ使われているケースが非常に多いのが実情です。

ペルソナとは、「この求人原稿を、たった1人に向けて書くとしたら、その人は誰か?」を具体化した架空の人物像のことです。

よくある誤解として、 年齢 - 性別 - 経験年数だけを決めて「ペルソナ設定完了」としてしまうケースがありますが、 それは単なる属性整理であって、ペルソナではありません。

本来のペルソナ設定で重要なのは、

  • その人が今、どんな環境で働いているのか
  • 何に不満を感じ、何に希望を持っているのか
  • 転職を考える“きっかけ”は何か
  • 求人原稿を読んだとき、どんな不安や期待を抱くのか

といった、意思決定の裏側にある感情や思考まで描くことです。

なぜここまで具体化する必要があるのか。

それは、求人原稿が

  • 「多くの人に向けた説明文」になるか
  • 「自分のために書かれた文章」に見えるか

で、応募率が大きく変わるからです。

ペルソナが曖昧な求人原稿は、 誰が読んでも「悪くはないけど、決め手に欠ける」文章になります。

逆に、『これ、今の自分のことじゃない?』と思わせる原稿は、 多少条件が劣っていても、最後まで読まれ、応募されます。

ターゲットを決めたら、次はペルソナを1人に絞ることです。

「複数人を想定すると応募が増える」と思われがちですが、実際は逆です。

なぜ1人に絞るのか

人は、自分に向けて書かれた文章だと感じたときに初めて、 - 最後まで読む - 応募を検討するという行動を取ります。

ペルソナ設定で必ず決める項目

  • 年齢
  • 現在の職種・会社規模
  • 転職理由(本音)
  • 転職で叶えたいこと
  • 不安に思っていること
ペルソナ例(事務職)
  • 28歳・女性
  • 中小企業の事務職
  • 業務が属人化し、評価基準が曖昧
  • スキルが身についている実感がない
  • 将来も事務として働けるか不安

この人に向けて書くと決めるだけで、 「安定した環境です」 ではなく、 「業務を仕組み化し、事務として専門性を高められる環境です」といった言葉が自然に出てきます。


基本編③|キャッチコピーは「メリット」ではなく「ベネフィット」を書く

求人原稿の9割は、キャッチコピーで読まれるかどうかが決まります。

メリットとベネフィットの違い

  • メリット:会社側が提供する条件
  • ベネフィット:それによって求職者の人生がどう良くなるか

×「月給30万円以上/完全週休2日制」

○「生活に余裕を持ちながら、家族との時間も犠牲にしない働き方」

このように、条件(メリット)を 求職者の生活・感情・未来に翻訳したものがベネフィットです。

以下、よくある条件をベネフィットに変換した具体例をいくつか紹介します。


例① 年間休日が多い場合

×「年間休日125日」

○「仕事だけで一年が終わらず、プライベートの計画をきちんと立てられる働き方」


例② 残業が少ない場合

×「月平均残業10時間以下」

○「平日でも、自分の時間を取り戻せる生活リズム」


例③ 年収レンジが高い場合

×「年収600万円〜800万円」

○「将来の選択肢を、我慢ではなく“自分の意思”で選べる収入水準」


例④ フレックスタイム・リモート制度がある場合

×「フレックスタイム制/リモートワーク可」

○「家庭や個人の事情に合わせて、働き方を調整できる柔軟さ」


条件をそのまま書くと、 求人原稿は「比較表」になります。

条件をベネフィットに変換すると、 求人原稿は「人生の提案」になります。

条件は、 事実として淡々と書くのではなく、 求職者の未来として語る。

これが鉄則です。


応募が来る求人票の書き方【応用編】

応用についてまとめると以下の表の通りです。

応募が来る求人票の書き方【応用編】

上記表の各応用パターンについて以下で詳しく解説します。

応用編①|条件面が比較的良い場合の求人原稿の書き方

◼︎条件面が比較的良い場合は以下がポイントです

見るべき視点書くべき内容目的
条件の書き方数字 → ベネフィットに変換「自分の人生がどう良くなるか」を想像させる
ビジネスモデルお金が生まれる仕組み無理していない会社だという安心感
収益構造なぜ利益が出ているか高条件が将来も続く納得感
組織設計業務・評価の仕組み入社後の働き方が破綻しないと伝える

上記結論表を踏まえて以下で詳しく解説します。

条件が良い会社ほど、実は求人原稿が弱い傾向があります。

なぜなら、「条件が良いから応募が来るはず」 と思ってしまうからです。

条件は“事実”ではなく“価値”に変換する

Before
  • 年収500万円〜700万円
  • 年間休日125日
  • フレックスタイム制
After
  • 「同年代より一歩先の年収水準で、将来設計を現実的に描ける」
  • 「年間125日の休日があるから、仕事以外の人生も本気で楽しめる」
  • 「成果と生活、どちらも妥協しない働き方」

数字は変えていません。

視点だけを“会社”から“求職者”に変えています。

条件が良い会社ほど「なぜ実現できているか」を書く

条件が良い求人を見たとき、

求職者が無意識に感じているのは、「今は良くても、数年後も本当に続くのだろうか?」という疑念です。

特に正社員採用の場合、 求職者は「今の条件」よりも、 その条件が将来も維持される“構造”があるかを見ています。

だからこそ、 単に条件を並べるのではなく、

  • なぜこのビジネスモデルなら成立するのか
  • なぜこの収益構造なら無理がないのか
  • なぜこの組織設計だから長時間労働にならないのか

を、簡潔にでもいいので言語化することが重要です。

ここでは、よくある3つの切り口について具体例を出します。


① ビジネスモデルを書く

条件が良い会社ほど、 「どこからお金が生まれている会社なのか」を書くべきです。

悪い例(よくある表現)
  • 成長中のベンチャー企業です
  • 安定した経営基盤があります

これでは、何も伝わりません。

良い例
  • 「単発受注ではなく、月額契約のストック型ビジネスを主軸にしているため、売上が安定しています」
  • 「既存顧客からの継続受注が売上の7割を占めており、急激な業績変動が起こりにくい事業構造です」

ビジネスモデルを一文補足するだけで、 求職者の中で『この会社、無理して条件を出しているわけじゃなさそうだ』という安心感が生まれます。


② 収益構造を書く

年収が高い、休日が多い会社ほど、

「どこかで無理が来るのでは?」

と疑われます。

だからこそ、 「なぜ利益が出ているのか」を隠さず書くことが効果的です。

良い例
  • 「利益率の高い自社サービスを持っているため、人件費にしっかり投資できています」
  • 「価格競争ではなく、専門性で選ばれるポジションを取っているため、過度な値下げがありません」

ここで細かい数字を出す必要はありません。

“稼ぎ方が健全である”ことが伝わるかどうかが重要です。


③ 組織設計を書く

休日が多い、残業が少ない会社の場合、「本当は忙しい人にしわ寄せがいっているのでは?」という不安も持たれます。

だからこそ、 組織や業務の設計思想を書いておくと効果的です。

良い例
  • 「属人化しないよう、業務は必ず複数人で分担・共有する体制を取っています」
  • 「売上目標だけでなく、プロセスも評価指標に含めているため、無理な働き方になりにくい環境です」

これは、 “今いる社員”だけでなく、『自分が入った後の働き方』を想像させるための情報です。


条件が良い会社ほど、

  • いい条件を出している「事実」
  • その条件が続く「理由」

この2点をセットで書く。

それだけで、 求人原稿の信頼性は一段階上がります。


応用編②|条件面が同等・劣っている場合の求人原稿の書き方

◼︎条件面が同等・劣っている場合は以下がポイントです

見るべき視点書くべき内容目的
条件の書き方数字 → ベネフィットに変換「自分の人生がどう良くなるか」を想像させる
ビジネスモデルお金が生まれる仕組み無理していない会社だという安心感
収益構造なぜ利益が出ているか高条件が将来も続く納得感
組織設計業務・評価の仕組み入社後の働き方が破綻しないと伝える

上の結論表を踏まえて以下で詳しく解説します。

ここが、採用の腕の見せ所です。

推すべきは「条件」ではない

条件で勝てない場合、推すべきは以下の3つです。

  1. そこで働く人
  2. 仕事のやりがい・意味
  3. 会社の将来性・安定性(IR視点)

① そこで働く人を書く

条件で差がつかない場合、 最終的に求職者が決断する理由は、

「この人たちと一緒に働きたいかどうか」

です。

にもかかわらず、多くの求人原稿では 「20代〜30代が活躍中」「風通しの良い職場です」 といった、実態の見えない表現で終わっています。

ここで重要なのは、 価値観・空気感・人間関係を具体的に想像できるかです。

どんな価値観の人が多いのか(具体例)

×「主体性のあるメンバーが多い」

○「 ・言われたことを待つより、『こうした方が良くない?』という会話が自然に出る ・年次よりも、納得感のある意見が尊重される 」

価値観は、形容詞ではなく 行動や発言の特徴で書くと伝わります。

どんな会話が日常なのか(具体例)

×「コミュニケーションが活発です」

○「 ・朝会では数字だけでなく『昨日うまくいかなかったこと』も共有する ・Slackでは業務連絡だけでなく、成功事例や気づきが頻繁に流れている 」

誰と一緒に働くのか(具体例)

ここは、写真+ストーリーが最も効果的です。

例:

  • 入社5年目のリーダー(元・同業他社出身)
  • 入社理由:裁量のなさに不満を感じていた
  • 現在:後輩育成とプレイヤーを両立

このように 「過去 → 今」を描くことで、『自分も同じルートを辿れそうだ』という自己投影が生まれます。


補足|求人原稿における「写真」の考え方

文章をどれだけ磨いても、 写真の選び方ひとつで応募率は大きく変わります。

求人原稿における写真の役割は、 雰囲気を盛ることではなく、安心させることです。

NGな写真例
  • キメ顔の集合写真
  • 何年も前に撮影した画質の荒い写真
  • 代表者だけの写真が並んでいる

これらは、 「実態が分からない」「作られていそう」 という不安を生みます。

良い写真の考え方(具体例)
  • 自然な表情の社員(仕事中・会話中)
  • 少人数でも構わないので、日常のワンシーン
  • 服装・デスク・オフィスの雰囲気が分かる写真

プロが撮った写真でなくても問題ありません。

重要なのは、『入社初日に、この景色を見るのか』と想像できるかどうかです。

写真と文章はセットで考える

本来は、

  • 写真+その人の簡単な背景
  • 写真+一言コメント

を添えるのが理想ですが、 すべての求人媒体でこれができるわけではありません。

実際には、

  • 写真しか載せられない媒体
  • コメント欄が極端に短い媒体
  • フォーマットが固定されている媒体

も多く存在します。

だからこそ重要なのは、 「表現できる範囲の中で、何を伝えるか」を設計することです。

媒体制約がある場合の考え方

写真のみ掲載できる場合

  • 業務中・会話中など“状況が伝わる写真”を選ぶ
  • ポーズ写真より、動きのある一瞬を優先する

一言しか添えられない場合

  • 肩書きではなく、その人らしさが伝わる言葉を選ぶ
  • 例:「入社3年目/前職では〇〇に悩んでいました」

写真点数が少ない場合

  • 人物1枚+職場風景1枚など、役割を分けて使う

重要なのは、「この写真から、何を感じ取ってほしいのか」を決めておくことです。

写真は万能ではありません。

しかし、 媒体の制約を理解したうえで使えば、 文章だけでは埋められない不安を確実に減らせます。

写真は、 使える範囲で最大の安心を作るための補助装置

そう捉えると、 どの媒体でも判断を誤りにくくなります。

例:

  • 入社5年目のリーダー(元・同業他社出身)
  • 入社理由:裁量のなさに不満を感じていた
  • 現在:後輩育成とプレイヤーを両立

このように 「過去 → 今」を描くことで、『自分も同じルートを辿れそうだ』という自己投影が生まれます。


② 仕事のやりがいを書く

「やりがいがあります」という表現は、 求職者にとってはほぼ意味を持ちません。

重要なのは、

  • どんな瞬間に
  • どんな感情が生まれるのか

を描写することです。

悪い例
  • 社会貢献性の高い仕事です
  • 成長できる環境です
良い例(瞬間を切り取る)
  • 「お客様から『あなたに任せて良かった』と言われた瞬間に、この仕事を選んで良かったと感じます」
  • 「自分が提案した仕組みで、現場の残業が減ったと聞いたときに、仕事の手応えを実感します」

これは、 成果そのものよりも “感情の動き”を書くことがポイントです。

どんな変化を生み出しているのか(具体例)

  • 顧客の業務効率がどう変わったのか
  • 社内の仕組みがどう改善されたのか

例:

「入社1年目で担当した案件が、 クライアントの業務時間を月20時間削減しました」

数字がなくても、 変化の方向性が伝われば十分です。


③ 将来性・安定性をIR資料のように書く

中小企業の求人原稿で、 このパートがきちんと書かれているケースは多くありません。

しかし求職者、特に

  • 家庭を持ち始めた層
  • 長期就業を前提に考えている層

ほど、会社の未来を冷静に見ています。

売上推移を書く(具体例)

×「業績好調」

○「 ・過去5年間、毎年売上を伸ばしてきました ・急成長ではなく、安定した成長を続けています 」

細かい数字を出さなくても、 成長の“質”を伝えることが重要です。

今後の事業戦略を書く(具体例)
  • どこに投資していくのか
  • 何を伸ばそうとしているのか

例:

「既存事業で得たノウハウを活かし、 今後は〇〇領域への展開を進めています」

なぜこの業界で勝てるのかを書く(具体例)

×「競争力があります」

○「 ・特定業界に特化してきたことで、深い知見が蓄積されています ・価格ではなく、専門性で選ばれるポジションを確立しています 」

ここまで書くことで、 求職者は『この会社、ちゃんと考えて経営しているな』と感じます。

条件が強くなくても、 将来性と納得感があれば、人は応募します。


応用編③|ペルソナから逆算して構成を作る

◼︎ペルソナから逆算して構成を作る際のポイントは以下です

観点結論要点の一言整理
構成の重要性文章の良し悪しより、並び順のほうが応募率に直結する良い言葉でも、順番がズレると最後まで読まれない
読まれ方の前提求職者は論理ではなく感情の流れで読む「共感 → 解決できそう → 応募検討」の感情導線が必要
基本構成意思決定に沿った順番で情報を積み上げるキャッチコピー→違和感→解決理由→具体像→条件
NG構成企業視点で“説明から入る構成”は避けるいきなり条件・会社概要は、興味がない段階では刺さらない

上記の表を踏まえて以下で詳しく解説します。

どれだけ良い言葉を書いても、 文章の並び順がズレていると、 求人原稿としての効果は一気に落ちます。

なぜ構成が重要なのか

求職者は、 求人原稿を「上から順に論理的に」読んでいません。

  • 共感できるか
  • 自分の不満を分かってくれているか
  • ここなら解決できそうか

という感情の流れで読んでいます。

求職者の意思決定に沿った基本構成

おすすめの構成は、以下の順番です。

  1. キャッチコピー(共感・未来)
  2. 今の仕事への違和感を代弁
  3. この会社・仕事で解決できる理由
  4. 具体的な仕事内容
  5. 働く人・環境
  6. 条件・制度
  7. 将来性・メッセージ

この順番は、 「応募する理由が徐々に積み上がる構造」になっています。

NGな構成が生まれる理由

  • いきなり条件
  • いきなり会社概要

これは、 「説明しなければ」という企業側視点で作られた構成です。

求職者視点では、 まだ興味も持っていない段階で、 情報だけを渡されている状態になります。


応用編④|条件が弱い会社ほどやるべき追加施策

◼︎追加のポイントについて以下の通りです。

観点結論要点の一言整理
基本スタンス条件が弱いほど、正直さが最大の武器になる取り繕わない原稿は、逆に信頼を生む
言葉の選び方整った表現より、現場のリアルな言葉を使う社員の本音は、応募の決め手になりやすい
不安要素の扱い不利な点は、あえて先に書く忙しさや未整備な点を隠さないことで安心感が生まれる

上記表を踏まえて以下で詳しく解説します。

条件で勝てない会社は、 求人原稿を“正直に”使う必要があります。

現場社員の言葉を、そのまま使う

ここで重要なのは、 整った言葉より、リアルな言葉です。

例:

  • 「正直、楽な仕事ではありません」
  • 「でも、自分が任されている感覚は強いです」

なぜこの会社に残っているのか。 大変でも続けている理由は何か。

そこに、応募のヒントがあります。

不安になりそうな点を、あえて先に書く

  • 忙しさ
  • 立ち上げフェーズの混乱
  • 仕組みが完璧ではないこと

これらを先に書くと、「正直な会社だな」という印象を持たれます。

結果として、 入社後のミスマッチも減り、 辞退・早期離職も起きにくくなります。

条件が弱い会社ほど、 誠実さが最大の武器になります。


人材紹介に頼りきりの会社こそ、求人原稿を見直すべき理由

ここまで読んでいただいた方の中には、「理屈は分かった。でも、うちは人材紹介がメインだから…」と感じている方もいるかもしれません。

しかし結論から言うと、 人材紹介に頼っている会社ほど、求人原稿(求人票)を本気で作り込むべきです。

実は、「直接応募が増える 」「人材紹介会社の紹介数が増える」というこの2つは、同じ求人原稿改善で同時に実現できます。

なぜなら、人材紹介会社も「魅力的な求人」「決まりやすい求人」を優先的に紹介するからです。

紹介会社に渡す求人票も、ただの条件表やテンプレ文章になっていないでしょうか。

求人原稿は、採用の営業資料です。

ここを磨けば、採用費は確実に下がります。

なぜ、人材紹介会社の紹介数は増えないのか

多くの企業が人材紹介会社に渡している求人票は、以下のような状態です。

  • 条件だけが羅列されている
  • 会社の強みや将来性が見えない
  • 「なぜこのポジションを採用しているのか」が書かれていない

紹介会社のコンサルタントは、 その求人票をもとに求職者へ説明・推薦を行います。

つまり、 求人票の質=紹介会社の営業力そのものなのです。

魅力が言語化されていない求人は、 どれだけ条件が悪くなくても、 「他にもいい求人があるので…」と後回しにされます。

求人原稿を磨くと、直接応募と紹介数が同時に増える理由

求人原稿を改善すると、

  • 求職者が直接応募しやすくなる
  • 紹介会社が「勧めやすい求人」になる

という2つの効果が同時に起こります。

実務の現場では、

  • 直接応募が増えた
  • それと同時に紹介会社からの推薦数も増えた

というケースは珍しくありません。

採用費が高騰している今だからこそ、 求人原稿は「コスト削減のための投資対象」として捉えるべきです。


よくある失敗例|応募が来ない求人原稿の典型パターン

ここでは、実際の採用現場で何度も見てきた「応募が来ない求人原稿」の典型パターンを整理します。

重要なのは、 「内容が間違っている」というよりも、 “意思決定の流れを無視している”ことが原因になっているケースがほとんどだという点です。


① 誰に向けているか分からない

多くの企業が、善意でこの失敗をしています。

  • 幅広く募集したほうが応募が集まりそう
  • 間口を狭めるのが怖い

その結果、原稿はこうなります。

  • 20代〜40代活躍中
  • 未経験歓迎/経験者優遇
  • 人柄重視

一見、配慮のある表現ですが、 読み手からすると「自分向けかどうか判断できない」状態です。

求職者は、 求人原稿を1本1本じっくり読みません。

「自分のことか、違うか」を、数秒で判断しています。

誰に向けているか分からない原稿は、 その時点で候補から外されます。


② 条件の良さだけで勝負しようとしている

条件は重要です。 ただし、それは比較材料であって、 応募理由の“決定打”にはなりにくい。

特に正社員採用では、 求職者は無意識にこう考えています。

「この条件、今だけじゃない?」

  • なぜその給与水準を出せるのか
  • なぜその休日数が実現できているのか

が書かれていない原稿は、

「どこかで無理が来そう」と判断されます。

条件を書くな、という話ではありません。 条件“だけ”で勝負しようとすることが失敗なのです。


③ 会社の未来が見えない

これは、特に中小企業に多い失敗です。

  • この会社は、今後どこに向かっているのか
  • このポジションは、どんな役割を期待されているのか

これが見えない求人原稿は、「今は良くても、将来が不安」という理由で、 無意識のうちに候補から外されます。

将来の話=壮大なビジョンを書く必要はありません。

  • これから力を入れたい事業
  • 今後数年で目指している状態

この程度で十分です。


まとめ|求人原稿は「募集文」ではなく「口説き文」

応募が来る求人原稿とは、

  • 情報を並べた文章ではなく
  • 人生の選択肢を提示する文章

です。

ターゲットを明確にし、 ペルソナを1人に絞り、 メリットではなくベネフィットを書く。

条件で勝てるなら価値に変換し、 条件で勝てないなら人・意味・未来を書く。

この考え方を徹底すれば、

  • 直接応募
  • 人材紹介会社からの紹介数

は確実に変わります。

求人原稿は、 一度作って終わりではありません。
市場と向き合い、 ペルソナと向き合い、 磨き続ける「採用の武器」です。

本記事が、 採用に悩む企業にとって その武器を手にするきっかけになれば幸いです。


株式会社KD3について

株式会社KD3は船井総合研究所出身の代表が設立した採用コンサル会社です。
求人票を「求職者へのIR資料」と再定義し、約10,000文字の詳細な原稿とピッチ資料を作成することで、企業の魅力を言語化し、採用課題を解決します。

この「当たり原稿」を資産として活用することで、応募の質と量を向上させ、採用単価の大幅な削減を実現。4ヶ月のプロジェクト型支援で、企業の採用力そのものを根本から引き上げるコンサルティングを展開しています。

・媒体等に掲載しても応募数が少ない

・応募はあってもミスマッチが多い

・媒体や紹介のコストがかさんでいるが、採用に繋がらない

などの課題をお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

詳細プロフィールはこちら:https://probel.jp/pro/p/414

採用支援サービス「リクプル」のご説明資料はこちら:https://probel.jp/doc/d/1568

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