システム開発費用をプロが徹底解説!費用相場や内訳・計算方法・安く抑える方法
2025年12月05日
「システム開発を依頼したいけれど、いくらかかるのか想像がつかない……」
「見積もりを取得したけれど、妥当な金額なのか基準を知りたい」
システム開発の費用は、システムの種類や規模、依頼先によって異なります。
この記事では、システム開発費用の相場を種類や規模別で詳しく解説します。
費用を抑えるためのポイントや、開発会社選びのチェック項目も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
システム開発の費用相場は数万〜1,000万円以上

システム開発の費用は、開発するシステムの種類・規模・方式によって大きく異なります。
既製品のクラウドサービスであれば、月額数万円から始められる一方で、完全オリジナルのスクラッチ開発や、複雑なWebサービスでは1,000万円以上かかるケースも珍しくありません。
また、必要な機能数や稼働人数、他システムとの連携なども、費用に大きく影響します。
相場を知らずに見積もりだけで判断してしまうと、予算オーバーや機能不足につながる可能性があり、適正価格を見極める力は非常に重要です。
実際にどのようなシステムに、どれくらいの費用がかかるのか、次の章から詳しく見ていきましょう。
基幹システムの費用相場

基幹システムは、企業の「会計・人事・生産・販売」など、事業運営の根幹になる業務を一元管理するシステムです。
開発の費用相場は、月額10万円前後〜数千万円以上と幅広いのが特徴です。
導入方法には大きく3つの形式があり、費用感を以下のように整理しました。
| 導入形式 | 費用目安 | 特徴 |
| 既製品を導入(クラウド型) | 月額10万円前後〜 | SaaS型のERPをそのまま利用。初期費用が抑えやすく、導入スピードも早い。 |
| 既製品をカスタマイズして導入 | 100万円以上 | 自社業務に合わせて機能を追加・調整できる。 |
| スクラッチ開発(完全オリジナル) | 500万〜数千万円以上 | ゼロから構築。高機能・高コスト。企業独自の業務に完全対応できる。 |
費用の違いは、主に以下の項目によって生まれます。
- 開発範囲
- 必要な機能の数
- 他システムとの連携有無
- 利用人数
たとえば、販売管理や会計管理など、一部業務の効率化を目的とする場合は、既製品で十分なケースがあります。
一方、複数部門にまたがる業務を一元管理し、業種特有のフローに対応する場合は、カスタマイズやスクラッチ開発が必要になり、コストも跳ね上がります。
また、見積もり金額には、開発後の運用保守にかかる費用も含めて検討してください。
基幹システムを導入する際は、予算だけでなく目的や業務との適合性を重視し、自社に最も適した導入形式を選ぶとよいでしょう。
業務支援システムの費用相場

業務支援システムの費用相場は、数万〜400万円以上と、機能や開発方式によって幅があります。
業務支援システムは、主に「顧客管理」「営業活動支援」「プロジェクト管理」など、業務の効率化を目的としたシステムです。
以下に、導入形式別の費用目安と特徴をまとめました。
| 導入形式 | 費用目安 | 特徴 |
| 既製品の導入(クラウド型) | 月額5万円前後〜 | 営業支援(SFA)やプロジェクト管理ツールなど。スピード重視の導入に◎。 |
| 既製品+カスタマイズ | 50万〜200万円 | 自社の業務に合わせて調整。柔軟性が高まりつつ、コストも抑えやすい。 |
| スクラッチ開発(完全オリジナル) | 400万円以上 | 業務に完全特化したシステムを構築。CRM/SFA/MAなどを統合する場合、費用は数千万円規模に拡大することも。 |
業務支援システムは、比較的シンプルな用途から、クラウド型ツールの活用により月額数万円〜で始められるケースがあります。
一方で「部門専用の案件管理システムを構築したい」「既存のSFAでは業務に合わない」などの場合は、カスタマイズやスクラッチ開発が必要になり、その分費用も高くなります。
また、開発コストに加えて「月額ライセンス費用」「ユーザー追加費用」「保守サポート料」なども必要になる場合があり、トータルでコスト設計するとよいでしょう。
さらに、顧客情報管理(CRM)に加えて、営業支援(SFA)やマーケティング自動化(MA)など、複数の機能を統合したい場合は、1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
そのため「必要な機能」と「許容できる費用」を明確にし、開発方式を検討するとよいでしょう。
Webシステムの費用相場

Webシステム開発の費用相場は、数万〜1,000万円以上と開きがあります。
この差は、システムの種類や、開発形式、必要な機能によって変わります。
ここでは、代表的な4つのWebシステムついて、費用の目安と特徴を整理しました。
- マッチングシステムの費用相場
- ECサイトの費用相場
- 予約システムの費用相場
- CMSの費用相場(コンテンツ管理システム)
マッチングシステムの費用相場
マッチングシステムは、ユーザーと企業、またはユーザー同士をつなぐ仕組みで、
「検索」「メッセージ」「決済」「顧客管理」など、複数の機能が必要です。
そのため、費用相場は300万〜2,000万円以上と比較的高めです。
マッチングシステムの種類別費用相場
| 種類 | 費用相場 | 特徴 |
| メディア広告型 | 300万円〜 | 比較サイトやアフィリエイト型。比較的シンプル。 |
| 一括問い合わせ型 | 300万円〜 | 見積もり・資料請求を一括で受けられる仕組み。 |
| 仲介型 | 500万円〜 | 運営がユーザー間のやり取りを管理(婚活・人材系など)。 |
| プラットフォーム型 | 1,000万円〜 | フリマアプリなど高機能。決済・レビューなど多数の機能が必要。 |
マッチングシステムは、構造が複雑になりやすく、他のWebシステムより高額になる傾向があります。
特にプラットフォーム型は「購買フロー」「決済」「レビュー」「通知機能」など多機能が求められ、1,000万円を超えるケースが一般的です。
費用を抑えたい場合は、スモールスタートし、後から機能追加すると無駄なく開発しやすいでしょう。
ECサイトの費用相場
ECサイトは、開発方法によって費用が変動します。
ECサイトの開発方法別費用相場
| 開発方法 | 費用目安 | 特徴 |
| モール型 | 〜10万円 | 楽天・Amazonなどに出店。初期費用は安価でも手数料が発生。 |
| ASP/クラウド型 | 〜100万円 | BASEやSTORESなど。手軽だがカスタマイズ性は弱い。 |
| オープンソース型 | 100万〜500万円 | 無料公開されたソフトウェアを使い、自社仕様にカスタマイズして構築。開発の自由度は高いが、専門知識や保守体制が必要。 |
| パッケージ型 | 500万円〜 | 機能フル装備。中〜大規模向け。 |
| フルスクラッチ型 | 1,000万円〜 | 完全オリジナル。高度な業務連動に対応可能。 |
各方式の開発費用は「構築方法×実装機能×サポート体制」によって大きく変わります。
予算が限られている場合「最初はクラウド型で運用し、事業成長に合わせてフルスクラッチへ移行」と、段階的な導入を視野に入れるとよいでしょう。
どの構築方法が最適かを判断するには、自社のビジネスモデルや運用体制、今後の拡張計画を踏まえた戦略設計が欠かせません。
初期費用だけでなく、ランニングコストや保守体制も含めて、長期的な目線で検討してみてください。
予約システムの費用相場
予約システムの構築費用は、数万〜1,000万円以上で、開発手法によって大きく異なります。
以下は、開発形式ごとの費用相場と特徴です。
| 開発形式 | 費用相場 | 特徴 |
| ツールの導入 | 〜10万円 | 初期費用が安価比較的短期間で導入可能機能のカスタマイズは不可または制限あり |
| ツールのカスタマイズ導入 | 10万〜100万円 | 既存ツールをベースに機能を追加コストと自由度のバランスが良い |
| スクラッチ開発(完全オリジナル) | 100万〜1,000万円以上 | フルカスタマイズが可能他システム連携や独自機能に対応費用・期間ともに大規模になる傾向 |
パッケージ化された予約ツールをそのまま導入すれば、低コストで構築できます。
費用は10万円以下、導入期間は数日程度で完了することが多く、初期コストを抑えたい企業に向いています。
ただし、多くの場合、機能やカスタマイズに制限があり、自社に最適な仕様にするのは難しいでしょう。
次に、既存の予約ツールをカスタマイズする方法は、費用が10万〜100万円程度、開発期間は数か月ほどが一般的です。「なるべく安価に、でも多少のこだわりも実現したい」というニーズに最適でしょう。
スクラッチ開発の場合、費用は跳ね上がり、期間は半年〜1年以上かかるのを見込んでおいてください。
この形式は、競合との差別化や業務フローに完全一致するシステムを求める際に有効ですが、運用コストを加味した慎重な検討が求められます。
CMSの費用相場(コンテンツ管理システム)
CMSは、HTMLやCSSなどの専門知識がなくても、Webサイトのコンテンツを制作・管理できるシステムです。
費用相場は、導入形式やカスタマイズの有無によって異なり、5万〜1,000万円以上と見込んでおきましょう。
| 開発形式 | 費用相場 | 特徴 |
| クラウドCMS導入 | 初期費用:〜4万円程度月額:3万円〜 | 導入が簡単初期投資が少なく、サーバー不要機能は限定的 |
| オープンソースCMS導入 | 約5万〜20万円程度(カスタマイズ込みで100万円超も) | 初期コストを抑えられる無料ソフトを活用自由度は高いが、知識が必要 |
| パッケージCMS導入 | 初期費用:10万〜500万円程度月額:〜20万円程度 | 多機能・サポート付き中〜大規模サイト向けライセンス費が発生 |
| スクラッチ開発 | 500万〜1,000万円以上 | 完全オリジナル設計が可能自由度・拡張性が非常に高い |
最もコストを抑えられるのは、クラウドCMSやオープンソースCMSの導入です。
ただし、デザインや機能をカスタマイズする場合は、100万円以上かかるケースがあるので注意しましょう。
既製品をベースに導入する「パッケージ型CMS」は、初期費用が10万〜500万円程度です。
より自由度の高いCMSを求める場合は、完全オリジナルの「スクラッチ開発」になりますが、高額になる傾向があります。
CMSを選ぶ際は、カスタマイズ性や運用体制を合わせて検討してみてください。
規模別システム開発の費用相場

システム開発の費用は、プロジェクトの規模によっても異なります。
ここで示す規模とは、主に以下のような要素が含まれます。
- 開発体制(関わるエンジニア・人数規模)
- 開発期間
- 実装機能の数と複雑さ
- セキュリティレベル
上記に応じて、開発コストも次のように変動します。
| 全体規模 | 費用相場 | 主な対象システムの例 | 開発体制・期間 | 特徴 |
| 小規模開発 | 50万〜300万円程度 | 顧客管理システム(簡易)予約受付システム | 開発体制:1〜2名のエンジニア期間:1〜3か月 | 機能は限定的だが最小構成には十分 |
| 中規模開発 | 300万〜1,000万円程度 | カスタマイズありの業務システム小〜中規模ECサイト | 開発体制:3〜5名のチーム体制 期間:3〜6か月 | 業務全体を支える複数機能を実装 |
| 大規模開発 | 1,000万円以上 | フルスクラッチ型高トラフィックなWebサービス | 5名以上の開発チーム+専門エンジニア 期間:6か月〜1年以上 | 高セキュリティ、高性能が求められる長期的運用を見据えた構築が前提 |
小規模開発は、限られた予算やスピード感を重視するスタートアップや小規模事業者に適しており、最小限の機能で迅速に立ち上げたい場合に有効です。
一方、中規模開発は、特定の部門の業務効率化や全社的な業務の一部自動化を目指す企業に向いています。将来的な機能追加や拡張を見据えている場合は、この程度の予算を見込んでおきましょう。
大規模開発は、企業全体のIT基盤を刷新したい場合や、他社と差別化できる独自の仕組みを構築したい場合に適しています。このレベルでは高額になりやすく、詳細な要件定義やプロジェクト全体を統括する強固な管理体制が必要です。
システム開発の費用内訳と計算方法

「開発費用には、何にどれだけかかっているのか?」
費用の内訳は、初めて依頼する方が、必ずといっていいほど疑問を抱くポイントです。
システム開発の費用は、大きく以下の2点に分けて算出されます。
- 人件費
- 諸費用
それぞれの内訳と計算方法をみていきましょう。
人件費
システム開発の費用で、最も大きな割合を占めるのが人件費です。
プロジェクトに関わるエンジニアやマネージャー、デザイナーなどの「稼働人員×期間」に応じて発生する労働コストで、開発費用全体の約70〜80%を占めるのが一般的です。
人件費の計算方法:人件費=人月単価×人数×開発期間(月)
たとえば、100万円/人月のSEを2名、3か月間稼働させた場合の人件費は「100万円×2名×3か月=600万円」です。
また、人月単価の相場は役職によって変動する場合があります。
| 役職・担当 | 担当業務 | 人月単価の目安 |
| PM(プロジェクトマネージャー) | 進捗管理・全体統括 | 70万〜200万円 |
| PL(プロジェクトリーダー) | チーム管理・設計 | 70万〜200万円 |
| SE(システムエンジニア) | 要件定義・設計 | 初級:80万〜100万円中級:100万〜120万円上級:120万〜200万円 |
| PG(プログラマー) | 実装・テスト | 40万〜80万円 |
人月単価の違いは、スキルだけでなく企業の得意領域や委託体制によっても変動します。
諸費用
諸経費は、システム開発に必要な設備費・ソフトウェア・サーバー・インフラなどの周辺コストを指します。
主な諸経費と内容
| 項目 | 内容 |
| サーバー代 | オンプレミスorクラウド利用料 |
| 開発用PC・端末費 | 使用する機材購入・リース費用 |
| ソフトウェアライセンス料 | 開発・運用に使うソフトのライセンス費 |
| データベース使用料 | クラウドDB利用やライセンス取得に関する費用 |
| ネットワーク費 | 通信・インフラ・セキュリティに関するコスト |
| 開発環境維持費 | バージョン管理、CI/CDツールなどの環境整備費 |
上記は、開発手法や使用ツール、開発体制(オフショア含む)によって大きく変わります。
また、開発プロセスの中で、どの工程にどれだけ費用がかかるかを把握すると、見積もり内容への理解が深まります。
| 作業工程 | 費用割合の目安 | 例:1,000万円の案件 |
| 要件定義 | 5〜10% | 50万〜100万円 |
| 設計 | 15〜20% | 150万〜200万円 |
| 実装 | 40〜50% | 400万〜500万円 |
| テスト | 20〜30% | 200万〜300万円 |
| リリース | 5〜10% | 50万〜100万円 |
システム開発費用は、一見高額に思えても、工程ごとに合理的な根拠があるのが理解できます。
特に人件費は大きな比重を占めるため「どの役割に、どれだけ人が必要か?」を見極めると、コストの妥当性が図れるでしょう。
システム開発の費用はFP法(ファンクション・ポイント法)も参考になる

システム開発の費用を見積もる際に、精度を高める方法として有効なのが「FP法(ファンクション・ポイント法)」です。
これは、システムの機能を数値化し、規模や難易度を客観的に評価して開発工数やコストを算出する手法で、多くの企業や行政機関で活用されてきました。
FP法の特徴は、誰が見積もっても同じ結果が出せる再現性の高さと、言語や開発手法に依存せず適用できる汎用性です。
そのため、予算計画から進捗・品質管理、コストパフォーマンスの評価まで、幅広く活用できるしょう。
以下は、FP法による見積もりの基本的な流れです。
| 1.ファンクションを分類する | システムの機能を以下5つの型に分類する・外部入力(EI)・外部出力(EO)・外部照会(EQ)・内部論理ファイル(ILF)・外部インターフェースファイル(EIF) |
| 2.複雑度を評価する | 各ファンクションについて「データ項目数」「レコード種類数」を元に「低・中・高」の複雑度を判定し、基準に沿って点数を割り当てる |
| 3.未調整ファンクションポイント(UFP)を算出する | 各ファンクションの点数をすべて合計し、未調整ファンクションポイント(UFP)を算出する |
| 4.システム特性を評価する | システムの特性を14項目に分類し、0~5点の6段階評価で採点する |
| 5.特性係数(VAF)を算出する | 評価した特性点数を元に、以下の式で調整係数(VAF)を算出VAF=(TDI×0.01)+0.65※TDI:システム特性の合計スコア |
| 6.最終ファンクションポイント(FP)の計算 | 最後に以下の式でFP値を算出し、これを元に工数・費用を見積もるFP=UFP×VAF ※UFP(未調整ファンクションポイント)※VAF(システム特性係数) |
FP法は、プロジェクトの品質評価や投資対効果の判断材料として活用できる反面、以下の点に注意が必要です。
- 非機能要件(セキュリティ、UIの使いやすさなど)は点数化できない
- 複雑な機能の見極めには経験が必要
- 前例のない機能は数値化できない
FP法は、あくまで機能要件中心の見積もり手法として捉え、非機能要件や運用面のコストなども別途考慮して予算を計画してみてください。
システム開発費用の妥当性を判断する3つの軸

開発費用は、プロジェクトの内容によって大きく異なり、一概に正解を出すのは難しいものです。
しかし、以下に示す3つの視点から確認すると、その見積もりが妥当かどうか判断する手がかりになります。
- エンジニアのコスト
- プロジェクトの作業工数
- 開発における前提条件
エンジニアのコスト
人件費は、システム開発費用全体の約70〜80%を占める大きな要素です。中でも、特に大きな比率を占めるのが、エンジニアにかかるコストです。
エンジニアの人月単価は、役職やスキルによって変動する傾向があるので、以下の費用目安を参考にしてみてください。
| エンジニアの種類 | 人月単価の目安 |
| 初級システムエンジニア | 60万〜100万円程度 |
| 上級システムエンジニア | 100万〜160万円程度 |
| 大手企業所属のエンジニア | 50万〜100万円程度 |
| 下請け企業・個人事業主のエンジニア | 40万〜60万円程度 |
なお、近年では国内のエンジニア不足(いわゆる2030年問題)が深刻化しています。人材の確保がうまくいかない企業は、人件費が高騰する可能性があります。
参照:経済産業省 商務情報政策 IT人材育成の状況等について
費用の妥当性を見極める際は、単価の根拠や開発体制もあわせて確認しましょう。
プロジェクトの作業工数
次に重要なのが「工数の妥当性」です。
どれだけの作業時間・人数が必要かを示す工数は「時間×人数」で見積もられます。
ここで「工数の見積もりが多すぎる」もしくは「少なすぎる」場合、注意しましょう。
- 過剰な工数の場合、必要以上の人員や作業時間が見積もられている可能性がある
- 少なすぎる工数の場合、スケジュール遅延や追加費用の発生につながる
そのため「各工程(要件定義・設計・実装・テストなど)の工数配分は適切か」「想定範囲から離れていないか」など、工程ごとのバランスを見極めてください。
可能であれば、複数社の見積もりを取ると、精度を高められます。
開発における前提条件
開発における前提条件の確認も、欠かせません。
ここで示す「前提条件」とは、見積もりの前提として設定される仕様や開発上の制約を指します。これがあいまいなまま進むと、後々の開発で手戻りや追加工数が発生し、コストの増加や納期の遅延につながりかねません。
主な前提条件には、次のような項目が含まれます。
| 使用技術 | 開発言語・フレームワーク・クラウド環境(例:AWS、Azure)、ミドルウェア等。将来的な変更がある場合は、そのリスクも共有される |
| 開発プロセス | ウォーターフォール、アジャイル、反復型など、採用される開発手法と進行方法 |
| プロジェクト期間 | 開始・終了予定日、顧客の受入期間など |
| 要件の仮定・補足 | 要件があいまいな場合は「〜という想定で見積もりを行っています」と補足され、変更時の追加対応も明示される |
| 対象プラットフォーム | Web/iOS/Android/Windows等 |
| 運営方法 | 進捗管理者、決定権、資料の提出時期など、運営体制に関するルール |
| インフラ/開発環境の条件 | サーバーやネットワーク環境の提供元、構築・借用の有無など |
| テスト内容と対象環境 | 実施予定のテスト種別(単体・結合・総合・負荷・セキュリティなど)や、対応OS・ブラウザのバージョン |
| セキュリティに関する要件 | ログ管理、権限設定など |
| 納品物と成果物の範囲 | 納品対象の設計書・仕様書・マニュアルなど、成果物の粒度と内容 |
| 既存システムとの連携要否 | APIの有無や仕様など |
これらの前提条件は「当たり前」「常識」と思われがちな内容ほど明文化する必要があります。
お互いの認識を揃えておくと「言った・言わない」や「想定と違う」などのトラブルを回避できます。
システム開発費用を安く抑える6つのポイント

システム開発において「予算内で抑えたい」「無駄なコストは避けたい」と考えるのは当然のことです。
しかし、やみくもにコスト削減を目指すと、品質や保守性が犠牲になるリスクもあります。
以下に、コストを抑えながらも価値あるシステムを実現するポイントをまとめました。
- 課題を明確にする
- 予算を事前に明示する
- 利用年数を考慮する
- 部分的に内製化する
- 相見積もりを取る
- 補助金や助成金を活用する
課題を明確にする
まず、システム導入を検討するきっかけとなった課題を明確にしましょう。
これらが不明瞭なまま進行すると、不要な機能の追加で、開発費が膨らむ原因になります。
たとえば、業務フローの整理や担当者への聞き取りを通じて、本当に必要な機能だけを見極めると、コストの無駄を省けます。
また、課題が明確であれば、開発会社との意思疎通もスムーズになり、仕様変更による再見積もりの回避にもつながるでしょう。
予算を事前に明示する
予算感をあらかじめ伝えると、開発会社はその範囲内で実現可能なシステムを提案しやすくなります。ここが明確であれば、予期せぬ追加費用の発生リスクを軽減できるでしょう。
ただし、最初から過度に価格交渉を進めすぎるのは、信頼関係を損ねる恐れがあるので注意が必要です。目的に合った適正な価格帯で、希望を出すとよいでしょう。
利用年数を考慮する
短期的に使うのか、長期運用を見込むのかによって、システムに求める要件や設計方針は大きく異なります。
以下は、利用年数に応じた設計方針の目安です。
| 短期利用 | コストを抑えたシンプル設計、クラウドサービスの活用、必要最低限の機能に絞る |
| 長期利用 | 拡張性・保守性の高い設計、将来の追加開発も見越して要件を求める |
運用期間に応じた設計や契約形態を選ぶと、不要な初期投資や後からの改修費を抑えられます。
部分的に内製化する
社内にITスキルを保有する人材がいる場合、一部を内製化するのもコスト削減につながります。
たとえば、要件定義や一部のテスト工程、簡易な業務アプリの作成など、リスクの低い部分から始めてみてもよいでしょう。
実際、近年ではノーコード/ローコード開発ツールの普及により、プログラミングの専門知識がなくても、簡単なシステムを構築する環境が整ってきました。
このようなツールを活用すれば、内製化のハードルは格段に下がります。
ただし、すべてを内製化しようとするのはリスクが高く、特にスキルや経験が必要な高度なシステム開発は、外部パートナーと協業するのが賢明です。
また、内製による属人化を防ぐためにも、IT部門による統制やガイドラインを整備するとよいでしょう。
相見積もりを取る
複数社から見積もりを取ると、価格や提案内容の比較が可能になります。
相見積もりには、以下のメリットがあります。
- 費用の相場が把握できる
- 各社の強みや視点が分かる
- 競争意識が働き、価格交渉がしやすくなる
見積もりを取得する際は、全社必ず要件を統一して依頼しましょう。
また、価格だけで選ばず、技術力やサポート体制、提案力なども含めて総合的に判断してください。
補助金や助成金を活用する
国や自治体の補助金制度を活用すると、開発コストを大幅に抑えられます。
システム開発に活用できる代表的な補助金を、以下にまとめました。
主なシステム開発向け補助金(2025年時点)
| 補助金の種類 | 補助額 | 補助率 | 特徴 |
| IT導入補助金 | 最大450万円 | 1/2または2/3 | 対象のITツール導入が前提。中小企業向け |
| ものづくり補助金 | 最大4,000万円 | 1/2または2/3 | スクラッチ開発(ゼロからの開発)も可 |
| 中小企業新事業進出補助金 | 最大7,000万円(大幅賃上げ特例適用事業者の場合は9,000万円) | 1/2 | 新サービス開発や新市場参入する中小企業向け |
| 中小企業成長加速化補助金 | 最大5億円 | 1/2 | 売上100億円を目指す大規模事業が対象 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 最大250万円 | 2/3 | 小規模事業者でも申請しやすい枠あり |
補助金の種類によっても異なりますが、ITツールの導入からスクラッチ開発、業務効率化、ECサイト制作、アプリ開発なども補助対象となるため、広く活用できるでしょう。
システム開発を依頼するときのポイント

システム開発を依頼する際は、以下6つのポイントを意識してみてください。
- 要件定義を徹底して行う
- 自社開発会社か確認する
- 開発実績を確認する
- 得意分野を確認する
- コミュニケーションの取りやすさを見る
- サポート体制が充実しているか確認する
要件定義を徹底して行う
システム開発におけるトラブルの多くは「要件のあいまいさ」に起因します。
目的や業務課題、必要な機能、優先順位などを具体的に整理し、開発会社に共有しておくと、認識のズレや無駄な工数の発生を防げます。
また、要件が明確であれば、見積もりの精度も高まり、追加費用や納期遅延などのリスクを最小限に抑えられるでしょう。
自社開発会社か確認する
依頼先が実際に自社で開発している会社かどうかも、非常に重要です。
営業窓口はその会社でも、実際の開発は外部の下請け企業に丸投げされているケースもあります。その場合は、品質のばらつきや意思疎通の遅れが発生しかねません。
「自社開発体制があるか」「担当エンジニアと直接話せるか」などの観点で確認しましょう。
開発実績を確認する
開発会社の信頼性を見極めるには、開発実績や事例を確認してみてください。
「自社と同業種・同規模の開発経験があるか」または「近い業務課題を扱った実績があるか」をチェックすると、安心材料になります。
公式サイトに事例が公開されていない場合は「匿名での概要提示」で確認できる場合があるので、遠慮せず質問してみましょう。
得意分野を確認する
開発会社には、それぞれ得意な業種や技術領域があります。
たとえば、製造業のシステム管理に強い、BtoCのWebアプリが得意、クラウド開発に特化しているなど、会社ごとに専門性が異なります。
自社のプロジェクトと相性が良いかを見極めると、提案の質や開発スピードにも差が生まれるでしょう。
コミュニケーションの取りやすさを見る
技術力以上に重要になるのが「円滑なコミュニケーションが取れるかどうか」です。
開発が始まってからは、仕様のすり合わせや確認、相談など、密なやり取りが頻繁に発生します。
担当者の対応が誠実で、質問に対して明確かつ迅速に回答してくれるかどうかを確認しておくと、ストレスなくプロジェクトを任せられるでしょう。
サポート体制が充実しているか確認する
システムは、納品して終わりではありません。
納品後の不具合対応や運用サポート、将来的な機能追加なども視野に入れると、長期的なフォロー体制が整っているかは非常に重要です。
サポート内容や範囲、対応スピード、保守契約の有無などを事前に質問し「納品後も安心して任せられるか」を判断してみてください。
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プロベル掲載のシステム開発会社
ここで、プロベルに掲載されている、信頼性の高いシステム開発会社を3社厳選してご紹介します。
- 株式会社Delta
- 株式会社ゼロイチスタート
- ユニパレット株式会社
株式会社Delta

出典:株式会社Delta
| 所在地 | 〒101-0051東京都千代田区神田神保町1-8-1神保町HYビル5F |
| 設立日 | 2023年5月 |
| 費用 | PayStruct:月額3万円 |
| 実績 | 中小製造業IT企業 |
株式会社Deltaは、法人間の電子商取引システムの開発に強みを持つ企業です。
同社が提供するクラウドサービス「Paystruct(ペイストラクト)」は、発注から請求、支払いまでの一連の業務を一元的に管理できるのが特長です。
案件ごとの支払い状況を可視化し、承認フローを自動化。さらに、ファクタリング機能を活用して債権を即座に現金化するなど、実務に即した機能が備わっています。
注目すべきは、自社内の業務効率化にとどまらず、取引先を含めた業務全体のDX化を実現できる点です。これにより、サプライチェーン全体の連携がスムーズになり、業務の属人化解消やキャッシュフローの安定にも寄与するでしょう。
株式会社ゼロイチスタート

出典:株式会社ゼロイチスタート
| 所在地 | 東京都中央区日本橋堀留町2-7-1人形町デュープレックスリズ1102 |
| 設立日 | 2021年8月31日 |
| 費用 | 要問い合わせ |
| 実績 | 日本インフォメーション株式会社株式会社Liberty |
「Swooo」というノーコード開発サービスを展開する株式会社ゼロイチスタートは、スタートアップや新規事業立ち上げに強い企業です。
企画〜開発〜保守までを、一気通貫で支援。コストを通常の約1/3に抑えつつスピーディーな開発を実現します。
API連携や独自機能開発にも対応し、柔軟性の高さも魅力です。
ユニパレット株式会社

出典:ユニパレット株式会社
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門1-17-1虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階 |
| 設立日 | - |
| 費用 | AIコンサル365:月額35万円〜新規事業コンサルティング:月額300万円 |
| 実績 | KDDI株式会社東芝テック株式会社 |
ユニパレット株式会社は、AIを「攻めのツール」として活用し、企業の売上向上や競争力強化を支援しています。
半年で5業務のAI化と人材育成を同時に進める「自走型支援プログラム」が特徴的で、助成金活用によるコストダウンも可能。AIによる業務改革を推進したい企業に最適です。
まとめ:システム開発費用の相場を理解して依頼を検討しよう

システム開発を依頼する際は、費用相場を正しく理解し、目的や運用期間に合った適切な見積もりを取りましょう。
本記事で紹介したポイントを踏まえながら、要件定義や内製化の検討、信頼できる開発パートナー選びを進めてみてください。