【プロ監修】ノーコードツールとは?導入手順・失敗しない選定ポイントを解説
2026年02月18日
ノーコードツールは、プログラミングをしなくても業務アプリやWebサイト、データ管理、ツール連携などを形にできる手段として広がっています。一方で、ノーコードツールと一口に言っても種類が多く、どれを選ぶかで「作れるもの」や「運用のしやすさ」が大きく変わります。この記事では、まずノーコードツールの基本的な考え方を整理したうえで、作れるものの具体例、ツールの主なタイプ、選び方のポイント、導入の進め方までを順番にまとめます。
ノーコードツールとは
ノーコードツールとは、プログラミングコードを書かずに、アプリや仕組みを作るためのソフトウェアやサービスを指します。
「ノーコード」という開発手法を、実際に実現するための具体的な道具がノーコードツールです。
画面上で部品を配置したり、設定を選択したりすることで、
- 画面(UI)
- データの管理
- 処理やワークフロー
といった要素を組み立てられるよう設計されています。
重要なのは、ノーコードツールは単なる補助ツールではなく、業務アプリ・Webページ・自動化処理などを本番運用レベルで構築できる前提で作られている点です。
近年では、Excelやスプレッドシートで行っていた業務管理を、そのままノーコードツールに置き換えるケースも増えています。
どのノーコードツールを選ぶかによって、
- 作れるものの種類
- 拡張性や制約
- 運用のしやすさ
が大きく変わるため、ノーコード活用を考える上ではツールそのものの理解が重要なポイントになります。
ノーコードツールで作れるもの
◼︎作れるものの結論表
| 作れるもの | 作れるものの例 | 活用シーン |
| 業務アプリ・社内ツール | 申請管理、顧客管理、タスク管理、在庫管理 | 業務効率化・内製ツール |
| フォーム・データ収集 | 問い合わせ、アンケート、申請フォーム | 情報収集・一元管理 |
| 簡易Webサイト・LP | サービス紹介、社内ポータル、LP | 情報発信・簡易Web |
| 業務自動化・ツール連携 | 通知、データ連携、定期処理 | 定型作業の自動化 |
上記表を踏まえて以下で詳しく解説します。
業務アプリ・社内ツール
ノーコードツールで最も多く作られているのが、業務アプリや社内ツールです。
特に、Excelやスプレッドシートで管理している業務は、ノーコードツールに置き換えやすい領域です。
例えば、
- 申請・承認フロー
- 顧客・案件管理
- タスク・進捗管理
- 在庫・備品管理
といった業務は、「入力 → 一覧 → 更新 → 共有」という共通した構造を持っています。
ノーコードツールでは、こうした構造をあらかじめ想定した機能が用意されているため、業務に合わせたアプリを短期間で作成・改善できる点が特徴です。
フォーム・データ収集ツール
ノーコードツールは、フォーム作成やデータ収集にも広く利用されています。
- 問い合わせフォーム
- アンケート
- 申し込みフォーム
- 社内申請フォーム
などを、画面操作だけで作成し、そのままデータベースとして管理できます。
入力内容は自動で蓄積されるため、メールや紙でのやり取りを減らし、情報の整理・共有を効率化できます。
特に、「集める → 管理する → 活用する」までを一つのツールで完結できる点は、ノーコードツールならではの強みです。
簡易Webサイト・LP
一部のノーコードツールでは、簡易的なWebサイトやランディングページ(LP)の作成も可能です。
- 会社やサービスの紹介ページ
- キャンペーン用LP
- 社内向けポータルページ
など、情報を分かりやすく見せることが目的のページであれば、専門知識がなくても一定の品質で作成できます。
テンプレートやデザイン部品を活用できるため、スピーディーに公開・修正できる点が特徴です。
一方で、ブランディングや高度なUI/UXが求められるWebサイトでは、専用の開発手法が適している場合もあります。
業務自動化・ツール連携
ノーコードツールは、業務自動化や他ツールとの連携にも活用されています。
例えば、
- フォーム送信をきっかけに通知を送る
- 登録データを別のツールに連携する
- 定期的にデータを集計・更新する
といった処理を、コードを書かずに設定できます。
これにより、
- 手作業によるミスの削減
- 作業時間の短縮
- 業務の属人化防止
といった効果が期待できます。
ノーコードツールは、「人がやらなくてもよい作業を減らすための実用的な選択肢」としても活用されています。
ノーコードツールの主なタイプ
■ツールのタイプについての結論表
| タイプ | 主な用途 | 特徴 | 向いているケース | 代表的なツール例 |
| 業務アプリ型 | 社内業務の管理・効率化 | 業務構造があらかじめ用意されている | 申請管理・顧客管理・内製ツール | kintone / Bubble |
| Web制作型 | Webサイト・LP作成 | デザイン重視・公開が簡単 | サービス紹介・キャンペーンLP | STUDIO / Wix |
| DB・スプレッドシート型 | データ管理・簡易アプリ | 表形式で扱いやすい | データ一元管理・軽量業務アプリ | Airtable / Notion / Glide |
| 自動化・連携型 | 業務自動化・ツール連携 | 他ツールと組み合わせて使う | 定型作業の削減・業務連携 | Zapier / Make |
上記の表を踏まえて以下で詳しく解説します。
業務アプリ型ノーコードツール
業務アプリ型ノーコードツールは、社内業務をアプリとして管理・効率化することに特化したツールです。申請管理や顧客管理など、業務でよく使われる構造があらかじめ用意されています。
代表例:kintone / Bubble
特徴としては、
- 入力・一覧・更新といった基本機能が揃っている
- 承認フローや権限管理を設定できる
- 業務に合わせて項目や画面を柔軟に調整できる
Excelやスプレッドシートの延長で導入されることが多く、業務改善や内製化の第一歩として選ばれやすいタイプです。
Web制作型ノーコードツール
Web制作型ノーコードツールは、WebサイトやLPの作成に特化したツールです。デザインや見た目を重視した機能が充実しています。
代表例:STUDIO / Wix
主な特徴は、
- テンプレートやデザインパーツが豊富
- 画面を見ながら直感的にレイアウトできる
- 公開・修正がスピーディー
コーポレートサイト、サービス紹介ページ、キャンペーン用LPなど、「情報を分かりやすく見せること」が目的の場合に適しています。
一方で、複雑な業務ロジックやデータ処理には向いていないケースもあります。
DB・スプレッドシート型ノーコードツール
DB・スプレッドシート型ノーコードツールは、データ管理を中心に据えたタイプです。表形式でデータを扱えるため、スプレッドシートに慣れている人にとって扱いやすいのが特徴です。
代表例:Airtable / Notion / Glide
主な特徴は、
- データの登録・編集・検索がしやすい
- 複数人で同時に利用できる
- データを基点に画面や簡易アプリを作れる
業務データの一元管理や、軽量な業務アプリの土台として使われることが多いタイプです。
自動化・連携型ノーコードツール
自動化・連携型ノーコードツールは、複数のツールやサービスをつなぎ、業務を自動化することに特化しています。単体で完結するというより、他ツールを補完する役割として活用されることが多いタイプです。
代表例:Zapier / Make
例えば、
- フォーム送信をきっかけに通知を送る
- データ登録と同時に別ツールへ反映する
- 定期的にデータを取得・更新する
といった処理を、設定ベースで実現できます。
業務の手作業を減らし、ノーコードツール同士や既存SaaSをつなぐハブ的存在として活用されることが多いタイプです。
ノーコードツールの選定ポイント
◼︎選定ポイント結論表
| 選定観点 | 確認すべきポイント | チェックの意図 |
| 用途適合 | 作りたいものに特化しているか | ミスマッチ防止 |
| 権限・監査 | 権限設定・操作履歴が管理できるか | 情報漏えい防止 |
| 外部連携 | API・他ツールと連携できるか | 運用の柔軟性 |
| 拡張性 | 将来の要件変更に対応できるか | 長期運用前提 |
| 料金 | 人数・利用拡大時のコスト感 | 予算超過防止 |
| サポート | サポート・ドキュメントの充実度 | 定着・運用安定 |
ツールの選定ポイントについて上記の表を踏まえて以下で詳しく解説します。
用途に合っているか
ノーコードツール選定で最も重要なのは、作りたいもの・解決したい課題に合っているかです。
ノーコードツールは種類ごとに得意分野が異なるため、万能なツールは存在しません。
- 業務アプリを作りたいのか
- Webサイトを作りたいのか
- 自動化や連携が目的なのか
まず用途を明確にし、その用途に強いツールを選ぶことが失敗を防ぐ第一歩です。
権限管理・監査機能の有無
業務で利用する場合、権限管理や監査機能は重要な選定ポイントです。
- 誰が閲覧・編集できるのか
- 操作履歴(変更ログ)を確認できるか
- 管理者権限を適切に分けられるか
これらが不足していると、情報漏えいや意図しない変更といったリスクにつながります。
特に複数人・複数部署で使う場合は、権限設計ができるかどうかを必ず確認する必要があります。
外部ツール・システムとの連携
ノーコードツールは、単体で完結するよりも、他のツールやシステムと連携して使われることが多いのが実情です。
- 社内で使っているSaaSと連携できるか
- API連携に対応しているか
- CSVインポート・エクスポートが可能か
といった点は、運用の幅を大きく左右します。
将来的に別システムとつなぐ可能性がある場合は、連携手段の柔軟性を事前に確認しておくことが重要です。
拡張性・将来の運用を見据えられるか
導入当初は問題なくても、運用を続ける中で要件が変わるケースは少なくありません。
- 項目や画面を後から追加できるか
- 利用人数が増えても対応できるか
- 運用ルールを固めやすいか
といった将来を見据えた拡張性も重要な判断軸です。
短期利用なのか、長期運用なのかによって、求めるツールの性質は変わります。
料金体系とコスト感
ノーコードツールの料金体系は、ツールごとに大きく異なります。
- ユーザー数課金
- アプリ数・データ量課金
- 機能別プラン
などがあり、使い方によっては想定以上にコストが増えることもあります。
初期費用だけでなく、利用人数が増えた場合のコスト感まで含めて検討することが重要です。
運用体制・サポート
ノーコードツールは「簡単に作れる」一方で、運用フェーズでのサポート体制も重要になります。
- 日本語サポートがあるか
- ドキュメントやヘルプが充実しているか
- トラブル時に相談できる窓口があるか
特に、非エンジニアが中心となって使う場合は、サポートの質が定着率に直結します。
ツールそのものの機能だけでなく、「困ったときにどう対応できるか」まで含めて選定することが大切です。
ノーコードツールの導入手順
◼︎ツール導入の基本ステップ
| 導入手順 | 主な内容 | 目的・ポイント |
| PoC(試作) | 小さな業務で試作・検証 | ツール適合性と制約を把握 |
| 小規模運用 | 部署・業務を限定して実運用 | 実務で使えるかを確認 |
| 標準化・全社展開 | ルール整備・横展開 | 属人化を防ぎ長期運用へ |
PoC(試作)での検証
ノーコードツール導入の最初のステップは、PoC(試作)による検証です。
いきなり本格導入するのではなく、まずは小さく作って試します。
- 実際の業務を一部切り出してアプリを作る
- 操作性や使い勝手を確認する
- 制約や不足機能を把握する
この段階では、完成度よりも「本当にこのツールで目的を達成できそうか」を見極めることが重要です。
PoCを行うことで、導入後に「想定と違った」というリスクを大きく減らせます。
小規模運用からの導入
PoCで手応えを感じたら、次は小規模な運用に進みます。
特定の部署や業務に限定して、実際の業務で使い始める段階です。
- 利用者を限定する
- 運用ルールを簡単に決める
- 改善点を洗い出す
実運用を通して、
- 本当に業務が楽になっているか
- 想定外の問題が起きていないか
を確認します。
このフェーズでは、「完璧に作る」より「使いながら直す」ことを重視すると、ノーコードの強みを活かしやすくなります。
標準化・全社展開
小規模運用で安定してきたら、標準化と全社展開を検討します。
- アプリの作り方や命名ルールを統一する
- 権限・管理者を明確にする
- 他部署でも使える形に整理する
この段階で重要なのは、属人化を防ぎ、誰でも扱える状態を作ることです。
ノーコードは現場主導で広がりやすい反面、ルールがないまま展開すると管理が難しくなります。
そのため、全社展開時には「自由に作ってよい範囲」と「統制すべき範囲」を明確にすることが、長期的な成功につながります。
ノーコードツールで失敗しやすいポイント
◼︎失敗ポイントの結論表
| 失敗ポイント | 起こりやすい状態 | 防ぐための対策 |
| 野良アプリ化 | 管理されないアプリが乱立 | 作成ルール・管理者を明確化 |
| 権限設計不足 | 誰でも編集・削除できる | 権限区分と運用ルール整備 |
| データ設計不足 | 集計・連携が困難になる | 初期段階でデータ構造を整理 |
上記表の失敗ポイントについて、以下で詳しく解説します。
野良アプリ化のリスク
ノーコードツールでよく起こる失敗の一つが、野良アプリ化です。
これは、現場ごとにアプリが自由に作られ、管理されない状態を指します。
- 誰が作ったのか分からない
- どの業務で使われているか把握できない
- 修正や停止の判断ができない
といった状況になると、業務に支障が出るだけでなく、セキュリティ面でもリスクが高まります。
ノーコードは作りやすいからこそ、「作ってよい範囲」「管理者の役割」を最初に決めておくことが重要です。
権限設計・管理ルール不足
ノーコードツールは複数人で使われるケースが多いため、権限設計や管理ルールの不足がトラブルにつながりやすくなります。
例えば、
- 誰でも編集できる状態になっている
- 管理者権限が整理されていない
- 操作履歴が確認できない
といった状態では、意図しない変更やデータ破損が起きる可能性があります。
導入時には、
- 管理者・編集者・閲覧者の区分
- 変更ルールや承認フロー
を最低限決めておくことで、運用トラブルを防ぎやすくなります。
データ設計を軽視してしまう
ノーコードツールでは画面作成が簡単なため、データ設計が後回しになりがちです。
しかし、
- 項目名や形式がバラバラ
- 必要なデータが後から足りなくなる
- 集計や連携がしづらくなる
といった問題は、ほとんどが初期のデータ設計不足に起因します。
ノーコードであっても、
- どんなデータを
- どの単位で
- どう使うのか
を事前に整理しておくことで、後からの修正コストを大きく減らせます。
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